不白筆記 付・孤峯川上不白道具帳写 (単行本)
によって 川上 宗雪
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内容紹介『不白筆記』は「啐啄斎に与ふるの書」と題されていたと言われ、江戸千家の流祖・川上不白が約十五年間、千家如心斎に仕え学んだ事を如心斎の嗣子啐啄斎に伝えた書物である。不審庵の様子、千家流の教義、如心斎と不白との師弟のやりとり、さらには茶家のあるべき心得まで、懇切に説かれている。事サ(わざ)つまり点前や知識とからめながら茶の湯の理念や伝承について述べ、そこから「常の茶の湯」へ導こうとしている。 初翻刻となる「孤峯川上不白道具帳写」は、不白が所蔵していた茶道具の概要を明らかにするもので、不白の目指した茶の湯を考える上で貴重な史料である。内容（「BOOK」データベースより）表千家七代・如心斎に学んだ事柄を詳細に書き留め、自らの茶の湯を説いた貴重な茶書。江戸千家流祖川上不白生誕三百年記念出版。商品の説明をすべて表示する
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茶道には、いろいろな幻の書物があります。たとえば、南方録は、長く聖典とされましたが、利休の著作でなく、誰かが利休に仮託して書いたものだというのが定説になっています。不白筆記は、如心斎が亡くなったときに、幼少の嗣子の後見にあたった如心斎高弟の不白が、その後、表千家家元となった啐啄斎に如心斎の教えを伝えるために書いたことが確かな書で、表千家取り次ぎの堀内家に長く秘蔵されていたものです。これまで、それを見せてもらった人を経た私家版がごくわずか存在しただけですが、このたび、江戸千家と堀内家の了解のもと、出版物として陽の目を見ました。茶道家にとって関心があるのは、小習いや中伝（唐物茶入点前など）の要点がしっかり出ていることで、この書がいまの千家の点前の規準となっていることがよくわかります。また、不白の若い家元に対するあたたかな厳しさがうかがえ、ものごとを教えるということについていろいろと多く考えさせられます。出版に携わられた方々のご努力に敬服するとともに、このように大切な書物を求めやすく出す出版社の使命感も高く評価できます。
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